こんにちは。ペン姉さん(@penpenwaker231)です。
先日(2022年5月22日)、FP試験5月実施分が予定通り行われました。
私は前回(2022年1月実施分)で心がポッキリ折れてしまい、一度仕切り直したいと考えて、しばらくFP試験から離れてみようと決めました。
当時の自分で検証した話はこちらから読めます。

今回受検された皆さんの感想は
と「難しかった」という感想が多数でした。
試験実施翌日(2022年5月23日)の午前10時に問題が公開されたので、学科・実技ともにじっくり目を通して解いてみました。
資格専門スクールからの総評、YouTube上での解答公開を踏まえた上で、私が解いてみた感想と今後の傾向などを、独断と偏見ですがお伝えします。
過去問だけでは太刀打ちは難しい。FP試験の出題の仕方があからさまに変化した

3級はすんなり一発合格できたのに、2級チャレンジを始めてから「あれ?すんなり合格できない」と受検回数が増えるごとに感じるようになりました。
過去問をしっかりして、いざと言う時の「語呂合わせ覚え」もしたけれど、どうしても合格できない。
参考書も読んで、問題集もやったのに、なぜか合格できない。
YouTubeでは多くのFPの先輩方が、合格に向けてのハウツー動画を配信されていますが、それを見て覚え方を学んでも、合格できない。
何がいけなかったのかを検証も兼ねて、実際に出題された問題を解いてみました。
2級学科を解いてみた私の感想
学科問題は、きんざい・日本FP協会共通問題です。
「さて、解けるかなぁ」とワクワクしながら解いたところ、徐々に「これってしっかり記憶したことを引き出せないと解けない!」と気付きました。
4月に年金関係の制度が変わっているので、最初の関門として「年金関連」は、受検生を悩ませたのではないかと思います。
リスク管理は、過去に出題されたかなぁというものが見受けられました。
徐々に問題を進めていくと、
え?!休眠預金?!
ROA?!
と、今まで出題されたことがない論点が出ました。
ROAの算出方法は、市販テキストで紹介されているかというとほとんどないです。調べてみると「純資産利益率」でして、きちんと計算式はあります。
私も「これはこれから必要だ」と勉強になりました。
休眠預金は、最近問題視されているので、問題作成者側で「この問題解ける子はいねぇかぁ」とひっかけ問題をぶつけてきたのでしょう。
次々と問題を悲鳴を出しながら説きながら気づいたのは、
「やけに長文で思い出すのに時間がかかる用語を出すなぁ」という点でしょうか?
普段ならしっかりできていた人でも、途中で疲れてしまって、マークミスや誤答する率が高くなるのではないかと。
いつもなら、表での穴埋め問題だったのが、文章問題で出題されていました。(例えば不動産の有効活用の手法・問題49)
問題59でようやく計算問題が出て、最後の問題60で「法人成り」とあまり聞きなれない内容が出てくる。
全体としては「やたらと文章量が多い!」と感じました。
実技試験を解いてみた感想(日本FP協会編)
私はしばらくの間は実技免除だったので、久しぶりの実技問題を解く機会になりました。
久しぶりにざっとみた感想です。
過去問をしっかり解いていた人、テキストを隅々まで読み込んでいた人は、合格ラインを超えていたのではないかと思います。
聞きなれない用語やいままで見たことがない問題、例えば「役員退職慰労金」「デリバティブ取引関連」は一瞬戸惑ったかもしれません。
よく動画で紹介されている「収益分配金」でも個別元本を求める問題が出たので、慌てた方はいるかも。
午前の学科試験からぶっ通しで午後の実技試験を受けられた方は、昼食でいかに学科での疲れを回復できるかでも、かなり正答率が変わったかもしれませんね。
今回の試験でわかったこと。基礎を徹底的に理解していなければ、容易に合格はできないぞ

今回の5月実施分を解いてみた感想は「こりゃ、今まで言われてきた勉強法では合格できない」です。
テキストを読んで問題集を解いて、過去問を何周もする。
これが今までのFP試験合格の鉄板ロードでした。
一度コロナ禍で中止になってから以降は、
何これ!難しすぎる!
と受検生が戸惑う出題方法になったと感じます。

特に今回の学科問題は、表や図から読み解く問題が1問のみでした。
各論点について、どれだけ深く理解をして、すぐに引き出せるか?
「上部だけの理解」では合格できないシステムに切り替わろうとしています。
覚えることが増えたFP試験。どうやって乗り切るか?
私は、現在簿記3級の勉強をしているのですが、簿記の先生方が口を揃えていうのは、
前日やったことは、翌日に必ずおさらいすること!
です。

記憶したつもりでも、翌日には抜けてしまう。
だから、定着の為に前日勉強したことをもう一度覚えているか、おさらいしてから新しい論点に進むと言う方式です。
FP講師の先生は、簿記の先生まで復習学習まで追求される方はいませんが、
と意見が分かれます。
もちろん、通信教育や独自メソッドでFP試験対策を指導している先生となると、指導方法は変わります。
ノートに整理するのも大事ですが、自分が後日見た時に思い出せる内容であれば、どんなに汚い文字でもいいのではないかと思います。
私のように参考書に書き込む人はいて、当日はノートを見ても頭に入ってこないからと、全て参考書に要点を書き込む方はいます。
他には、
- 前日勉強したことは翌日おさらい
- 覚えたことはアウトプットして間違えを探しながら覚える
- 音読して耳から覚える
- ノートに自分なりの整理ノートを作る
- YouTubeの動画配信を上手に活用する
- いざと言う時の「語呂合わせ」も自分に合うもので覚える
勉強方法を聞いてみると、勉強方法は様々ですね。
有効かと思ったのは「目よりも耳で覚える。そしてアプトップしてみる」です。
法改正が行われたことや、FP業務に関わる情報は常にチェック
5月試験は、基本は前年の10月1日が法令基準日としています。
ところが、受検日までに法令改正された問題が出題される場合もあります。
問題本の注意書きには記載されていますが、受検月までに変わった法令があれば、容赦なく出題するようになってきたなぁと思います。
特に、年金制度や今注目されているiDeCoやNISA関連は、今回は集中的に出題されていましたね。
テキストだけではなく、新しい情報は常にチェックして「どういうシステムになったのだろう?」と自分でインプットして、誰かに聞かれても完璧に言えるまでにしておくことが必要でしょう。
金融系雑誌でもいいし、証券会社や厚労省などのサイトを見て「FPとしての知識で、気になることに興味をもつ」とより学習が深まるし、試験で役立つかもしれませんね、
読解力とスピードをあげる必要はあるかも。読書量も大切になってきた!

今回は受検はしていませんが、第3者としての感想をいうと「文字の量が今回は多すぎる!」でした。
学科試験で、計算が絡んだのは1問でした。
問題文をみると、船酔いするぐらいの文字数でしたので、普段読書癖がなかったり、速読できる人でないとつらかったかもしれません。
普段からの読書量が少ないと、読むスピードも落ちがちです。
資格試験をすんなり通る人の話や本を読むと、普段から読書量が多いという点で、莫大な問題量をすんなりさばけるのではないかと考えられます。
これはちょっとした余談ですが、参考になればと思います。
語呂合わせは有効か?いざという時のお守りになります
「語呂合わせで乗り切れるか?」というのは、FP講師をされている方々では論争になっています。
「語呂合わせはいざという時のお守り」で、私は過去に何度も助けられています。
論点の徹底理解は大事なのですが、試験会場では緊張でしっかり覚えたことでも、忘れてしまうことはありがちです。
語呂合わせで覚えていたことで、救われるということはあるので「必要ない!」とは言い切れません。
いろんな語呂合わせが出ていますが、ご自身で覚えやすい語呂合わせを選んでインプットすると、得点源になりますから、語呂合わせ不要とは言えないです。
今まで「語呂合わせ」について、少し否定的なご意見を出していた方も、今回の5月試験対策にと、独自の語呂合わせを配信されていました。
よく考えると、学生時代の勉強法で語呂合わせを活用した科目って結構あったはずです。
9月実施分で受検は「今までの試験対策を変える」必要ありです!

さて、今回の5月受検でがんばられた皆さん、お疲れ様でした。
私自身、どのような問題かを解いてみると非常に厳しい内容だったかなとは思います。
学科・実技ともに6割以上合格と言われていますので、完璧に解けなくても6割以上の得点をとっていれば合格です。
大手資格学校やFPなどの金融・会計系の通信教育会社、有名FP講師サイトで、実技の点数配分予想が発表されています。
実際の得点と比べて2〜3点の誤差はあるので、正式発表までは気になるけれど、発表までは待ちましょうね。
もし、次回9月実施回を受検される場合、今まで鉄板と言われていた勉強法を見直してみる必要はありそうです。
得点源にならない問題(1級クラスの問題など)は、もちろん出題されますが、2級で問われることを、しっかり「あーだからこーなる」と理論的に覚えることが重要になります。
さらに、9月実施回から受験料が値上げされます。
5月実施回までは学科・実技で合計8,700円でしたが、9月からは11,700円に改定されます。単体で受検される場合も検定料変更があります。詳しくはこちらから
2級で1万円越えということは、何回も受検するとかなり金銭面と精神面でストレスはかかるでしょう。
今まで何度も受検して完全合格もしくは不合格という方は、一度慎重に受検を検討する時期なのかもしれません。
3級から2級を受検する方も、2級での勉強方法は「理解度を高めてから受検」という道を選ぶことも考える必要はあるでしょう。
難度化しているともいわれいますが、ゆっくり参考書を見て解いてみると、実はしっかり参考書に出ていたり、問題集・過去問から出ているものはありました。
不合格で悔しい思いをされている方は多いかもしれませんが、一度学習方法を見直すと合格できる確率は爆上がりするはずです。
私は今はFP試験の受検は止めていますが、また戻れる体制になればチャレンジするつもりです。
新制度がどんどん追加される可能性はありますが、国の制度を自分で理解して、家族の生活を守る為にもFP資格は有効ですから、ぜひ2級までチャレンジしてみましょう。
最後になりますが、今回の勉強見直しで参考とさせていただいた書籍を2冊紹介します。
1冊は「東大式」、もう1冊は年齢に関係なしの効率よく勉強する方法を紹介しています。
では!また!