子育て・教育

特別養子縁組制度を知ったが為の悲しいことになった話

こんにちは。ペンペン(@penpenwaker231)です。

この頃、私の身近な人で現在不妊治療中の人や、不妊治療の結果が出て、出産までたどり着いた方がいます。

私は15年前にひとり娘を自然妊娠の上、出産しましたが、難産でした。その上、産後の肥立が悪くて苦しみ、最悪薬でしか生理を起こすことができなくなりました。

もうひとり子供が欲しいと思っていた時に、地元のカトリック教会で熊本・慈恵病院の蓮田太二院長と当時の看護師長さんの講演会に参加し、「特別養子縁組制度」の話を聞きました。

現在は体調などの事情で副院長先生(ご子息)が対応されています。慈恵病院はもともと修道会が運営していた病院ですが、民間での運営に移行した病院です。
「こうのどりのゆりかご」を日本で導入した病院です。
<追記:2020年11月5日>
院長の蓮田太二先生は、2020年10月25日に急性心筋梗塞で永眠されました。
「こうのどりのゆりかご」はそのまま引き継がれていきます。
ご冥福をお祈りします。

私はその話を聞いた後、もう2度と子供は産めないし、特別養子縁組制度の話を夫婦でしてみて、理解はできるけれど、「自分達が望んでも難しい」と結論を出しました。

不妊治療に困っている知り合いから相談を受けて、一応話をしますが、都合のいい部分しか話を聞いていなくて、実際にできないとわかると逆ギレされて、縁を切られたことがあります。

日本は「血縁」を重要視する流れはありますが、他にも理由があります。

さて、それはどういう事情でしょうか?

法改正で特別養子縁組制度が変わったけれども

今までの特別養子縁組制度は、実施とすることもの上限が6歳未満とされていましたが、民法改正により、15歳未満まで引き上げられました。

年齢が引き上げられた背景には、児童虐待などで実親に戻すのができない事例や実親が命を奪う事例が増えた為で、「将来を背負う子供が安全にかつ温かい家庭で過ごすべきだ」という声から、改正が実現しました。

ただし、実親から戸籍を抜いて養親の実施となるまで、家庭裁判所の審判で時間がかかります。審判に時間がかかり確定時に子供が18歳に達している場合は、縁組不可となります。

私が特別養子縁組制度の講演会を聞いてから、制度について調べて勉強はしました。もし、制度について聞かれても重要点はお話はします。しかし、重要な点を忘れてご家族にどのように説明したかは分かりませんが、逆ギレされてしまいます。

先日、逆ギレ事例が出たので、もう2度と不妊や養子縁組の相談には乗らず、必ず特別養子縁組制度に詳しいNPO団体を自分で調べるようにと決めました。

誰でもすぐに養親になれるかというわけではなく、ハードルは高いし、簡単な気持ちでなるものでもありません。

特別養子縁組制度についての基本部分

特別養子縁組制度の基本部分をまず。

予期せぬ妊娠・望まない妊娠で、産んでも育てることができない女性からの相談で、行政機関である児童談所や民間団体のいずれかで対応します。

同時に、「赤ちゃん・子供を引き取り大切に育てたい」という育親志願者の審査と登録を、児童相談所や民間団体が行い、マッチングし、子供を預けます。

すぐには戸籍変更はせず、子供を委託後、家庭裁判所に申し立てを行いながら6ヶ月間の試養期間を設けます。この期間中に、なんらかの問題があったり、実親から「やはり自分の手元で育てたい」と申し出があれば、話し合いの上で実親の元もしくは児童相談所に戻ります。

児童相談所や民間団体に、育ての親の希望を出しても面談の中で「不適格」と判断されて、特別養子縁組ができないのです。

日本はまだまだ「血縁」を重要視する部分が残っているからかもしれませんが、夫婦が望んでも、近親者(夫婦双方の両親、兄弟姉妹など)が一人でも「ダメだ」と言えば、話を進めることはできません。

そして、養う子供の「選択」は一切できません。性別はもちろん、年齢、先天的病気ありでも、拒否はできません。

自然妊娠・出産で性別や先天的疾患の有無は、選別できませんよね?特別養子縁組で、自分達の希望は一切通らないのは自然妊娠・出産と同じ条件にするためです。

乳児院で1歳以上の子供達を見に行く団体はありますが、もし気になる子がいた場合は「その子を養う」という覚悟を求められます。気になる子供ちゃんとは、人目見た瞬間から縁があるわけです。

さらに求められる養親の条件

特別養子縁組制度では、民法上で定められている条件と団体ごとで定めている規則があります。ヒアリングや面談で、養親としては難しいと判断されれば、次のステップに進めません。

民法上の条件

・配偶者が必ずいること
・25歳以上であること

団体ごとで決められている規則(代表例)

・研修に必ず参加すること
・子供の成長に合わせた経済力と気力と体力があること
・子供への真実告知の必要性を理解し実行すること
夫婦以外の家族の理解が得られていること

団体ごとが決めている規則はこの他にもたくさんありますが、詳しく調べずに親御さんに打ち明けた為に、叱られてしまい、さらに怒りの矛先が別の方向にいきます。

夫婦だけでは決められない。双方の家族からの理解など問題は多し。

特別養子縁組制度は、育ての親がいない子供を実子として育てる制度ですが、日本はまだまだ「血縁」を大事にする国です。

「血縁」にこだわる人は、若い人でもいますし、夫婦の両親世代でも「養子なんてとんでもない」と特別養子縁組に反対する方は多いです。

行き場のない子供には、温かい家庭は必要です。しかし、双方の家族(両親、兄弟姉妹)の理解なしでは、無理に引き取っても相続関係などでトラブルを生む原因になります。

誰かひとりでも反対者が出れば、縁組の話は進めないとしています。

ほかにも、研修や審査が通り、養子候補の子供と一緒に住む「試養期間」中に、産親から「自分達で育てたい」という申し出があれば、拒むことができず、自分達の手から離れることになります。

試養期間中の戸籍上の親や、民法上の親は産みの親であり、親権や養育権はまだ養親にはありません。

もちろん、試養期間中や縁組成立後に虐待などの子供への危害が確認されれば、そこで縁組は途切れます。

自分達の血縁ではない子供を、実の子供として育てるということは、重大な責任を背負うことになりますが、日本独自の考え方もあって、なかなか「特別養子縁組制度」が広がらないわけです。

特別養子縁組に対してもっと理解を深めて欲しい

特別養子縁組を扱う団体などでは、縁組成立後に制度の啓蒙活動をご家族にお願いしているところはあります。養親になられた方は、すすんで活動(YouTubeなどでの活動報告や講演会への参加)に参加しています。

私は、たまたま熊本・慈恵病院の蓮田院長先生のお話が聞けたことで、「行き場のない子供に温かい家庭を」という理念に賛同しています。

しかし、私の主人自体が「血縁」を気にする人で、既に子供はいますが、私がもう子供を産めない体なので、もうひとり子供が欲しくて、特別養子縁組を考えたことはあります。

やはり、主人が首を縦に降らない限りは、NPO団体へ相談にもいけないと知っていましたから、諦めもつきました。

思わぬ誤解から交友関係が壊れてしまうので相談は専門家へ

その後、私の知り合いで、不妊治療の末に「特別養子縁組」のことを知って、相談に応じた人はいます。

2人ほど、相談にのり「詳しいことは、専門の団体に聞いて欲しい」ということはお願いしていました。私は、縁組に関するプロではありませんし、法的手続きができる弁護士でもありません。

ひとりは、養子縁組も不妊治療もダメになり、「あなたが悪い」と悪者にしてきましたね。

もう一人は、不妊治療(約100万円)かけながら、特別養子縁組のことを考えていたそうです。夫婦での話し合いは、話を進めてもいいかもと覚悟を決めていたのですが、女性側の親御さんが「あなたは他人の子供なんて無理でしょ。だから反対」と反対されています。

その後、不妊治療で子供を授かったのですが、後日「特別養子縁組をしなくてよかった。誤ちを犯すところだった」とブログで公開し、縁を切られました。

特別養子縁組をすることは「犯罪」「誤ち」だったのでしょうか?

なんとなく、虚しく悲しい気持ちになりました。でも、この人が家族の賛同を得て、特別養子縁組が成立しなくて、よかったのかもしれないと思います。

実子妊娠期間中、とんでもないことをしていたので(詳細は書きませんが)、子供を任せられるかというと難しく、試養期間中にだめだったと思います。

不妊治療がダメで、特別養子縁組を考えるご夫婦は多いです。「不妊治療歴を問われるのか?」と不安に思う方はいるかと思います。しかし、カウンセリングや面談の中で、養親として大丈夫と判断されれば、治療歴は問われないです。

これはお願いしたい。

「血を分けた子供ではないけれど、本当に産んだ子供として一生涯守り抜く」

制度を知ってもらうのと同時に、胸をはって「私たちの子供です」といって欲しいのです。

まとめとして

特別養子縁組は、民法改正で養子とする子供の年齢が引き上げられました。

その背景は、家庭内での暴力問題などで、子供の命が危ぶまれていて、実の親と生活できない子供が増えているからです。

乳児院などにいる「親がいない子供達」は18歳、つまり高校卒業と同時に施設を出る規則になっています。

温かい家庭をしらないまま成長することは、将来を担う子供にとっては、あまりにも不幸で残酷なことです。

不妊治療は、保険適用外なので、高額出費になります。だから、特別養子縁組がいいなぁと考える方はいらっしゃるようですが、実は団体にお願いすると今の不妊治療代金(平均100万円ともいわれています)よりも高額で、弁護士費用でも100万円は必要と言われています。

法的手続きで、家庭裁判所へ出頭など必要な為で、経済的余裕がないとできないのが、「特別養子縁組」制度です。

安易に考えず、しっかりご家族と話し合われて、相談した人を恨まず、特別養子縁組のことについて考えて欲しいです。

ABOUT ME
ペンペン
4年半ライター業として、金融系(教育費関連)などを執筆。 持病の体調不良により、ライター業はおやすみ。 家族は夫と娘(高1)と私の3人。 子育てに関する情報と大人からの学び直しについて お伝えしていきます。 詳しいプロフィールはこちら